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0-9

4号業務

読み方
よんごうぎょうむ

4号業務とは

4号警備業務とは、特定の個人の身辺を守る「身辺警備業務」を指し、一般には「ボディーガード」として知られています。

他人の需要に応じて、「人の身体に対する危害の発生を、その身辺において警戒し、防止する業務」を指します。したがって、報酬を伴わず、かつ保護対象が「他人」に該当しない家族同士の送り迎えは、警備業法上の4号警備業務には当たりません。

※4号警備業務の呼び方は、「警備業法第二条第一項4号」にその定義が記載されていることに由来します。

この業務は、著名人、政治家、企業役員、有名アスリートなどの身辺警備を行うほか、近年ではストーカー被害や家庭内トラブルへの対策として、一般市民に対する身辺警備の需要もあります。また、諸事情により自力で通院できないご家族を病院まで付き添い・送迎する「同行移送サービス」を提供する場合もあります。

よく「シークレットサービス」や「SP」と混同されますが、シークレットサービスは「アメリカ合衆国国土安全保障省」に所属する機関とそれに所属する公務員(警護員)を指し、「SP(Security Police)」は要人警護担当の日本の警察官を指します。

ボディーガードといえば、「黒いスーツを着た屈強な男性」に囲まれて守られる…というイメージを持たれがちですが、服装は状況に応じて適切なものを選択します。女性警護員の活躍の場もどんどん増えています。

また、大手警備会社では、警備会社に直接通報できるGPS端末を販売しています。端末のボタンを押したり、転倒を検知すると警備員がGPSが指し示す場所に急行してくれる「緊急通報サービス」も身辺警備に含まれます。これは先述したストーカー被害に困っている方や、遠方に住む高齢のご家族の見守りサービスとしても活用されています。

そして、ボディガードは何も、外部からの脅威から守ってくれるだけではありません。

警察庁によると、定義上、人の生命又は身体に危険を及ぼすおそれのある人の身体の安全と平穏に関する犯罪、事故その他の危険な事態の発生を、その身辺において警戒し、防止する業務と解され、「人の身体に対する危害」には、人の身体の安全と平穏に関する緊急の対処が必要な事象全般を含むとされています。暴力からだけではなく、転倒や事故などの怪我や、健康状態が悪化した際の応急手当なども役割に含まれます。

他方で、4号警備業務も例外なく警備業法で厳しく規制されているため、銃器や刀剣類を携帯することは出来ません。

武器ではなく、護身用具としての警戒棒(いわゆる「警棒」)、連携する警護員と繋がった無線、防刃・防弾ベスト、強力な光量を放つフラッシュライト、警護員各個人が備えている格闘技経験などを活用して業務にあたることになります。護身術や高度な訓練を受けた警備員が、チーム連携や現場判断力を駆使して対象者を守ります。

一方で、特に直接的に対象者の身辺について警備する身辺警備業務は、対象者の私生活に深く接するため、警備員には高度な格闘技能よりもまず厳格な守秘義務が求められます。

会話内における用語の使い方

場面1: 4号業務の依頼前の打ち合わせ

依頼者: ストーカー被害に遭っているため、通勤時の警護をお願いしたいです。

警備会社スタッフ: かしこまりました。4号警備業務として、朝晩の通勤経路を同行警備します。目立たないロー・プロファイルという形式で警護員を派遣します。

依頼者: ありがとうございます。安心して通勤できるよう、よろしくお願いします。

場面2: イベント現場での身辺警護

イベント主催者: イベントの主賓に脅迫文が届きました。4号警備業務を発注したいのですが、可能ですか。

警備員: 可能です。主賓の滞在スケジュールを共有していただければ、それに沿った警護計画を策定します。脅威の程度を測るため、脅迫文も共有いただけますか。

イベント主催者:わかりました。ただちに脅迫文を手配します。 よろしくお願いします。

4号業務の特徴と重要性

特徴

  • 警備対象者に密着: 常に近くに付き添い、移動時や滞在先での危険を防ぎます。GPS端末を活用する方式もあります。
  • リスク管理: 不審者や突発的な脅威を迅速に察知し、的確な対応を行います。
  • 広範な対象: 政治家や有名人だけでなく、一般市民の依頼にも対応します。

重要性

  • 安心感の提供: 対象者が安心して活動できる環境を整えます。
  • 個別対応の柔軟性: 依頼内容や対象者に応じた警備計画を立てられる点が特長です。裏を返せば、全ての行動が対象者個人に左右されます。
  • 緊急時対応力: トラブル発生時の冷静な判断力が、安全確保の鍵となります。
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